プロ野球のFA権とは、一定の条件を満たした選手が他球団への移籍を選択できる権利です。
毎年日本シリーズ終了後からFA期間が始まります。
選手にとっては他球団からの評価によって新天地でさらに活躍し年俸アップを目指せる制度です。
しかしファンにとっては好きな選手が他球団へ移籍してしまうのは寂しい気持ちもありますよね。
この記事では2023年〜2024年のプロ野球FA選手と、各選手の移籍・残留情報、年俸などについて随時紹介します!
【2023プロ野球】阪神のFA取得選手の一覧
2023年に新たにFA権を取得する阪神タイガースの選手は以下のとおりです。
- 梅野 隆太郎(海外FA)
現在FA権を保有しているのは以下の選手です。
- 岩貞 祐太
岩貞祐太は2022年にFAを取得しましたが、FA権を行使せず残留しています。
リーグ優勝により年俸や待遇のアップが期待できることもあり、2023年も彼らがFA移籍する可能性は低いでしょう。
また、阪神タイガースとしても2023年はFA市場を静観し、既存選手へ還元する意向です。
【2023プロ野球】広島のFA取得選手の一覧
2023年に新たにFA権を取得する広島東洋カープの選手は以下のとおりです。
- 野村 祐輔(海外FA)
- 中﨑 翔太 →残留宣言
- 磯村 嘉孝 →残留宣言
- 九里 亜蓮
現在FA権を保有しているのは以下の選手です。
- 菊池 涼介
- 會澤 翼
- 西川 龍馬 →FA権行使、オリックスへ移籍
- 松山 竜平
- 田中 広輔
- 上本 崇司 →残留宣言
- 堂林 翔太
- 野間 峻祥
現在の広島カープFA取得者は、全選手が新井監督と現役時代を共にし、リーグ優勝を経験しています。
新井監督への忠誠心の高さや、広島ファンがFA移籍に反発する傾向もあり、ほとんどの選手が残留の可能性は高いです。
磯村嘉孝については他の捕手に比べ出場機会に恵まれないことから、FA宣言の可能性を指摘する報道もありましたが、10月20日のクライマックスシリーズ敗退後に上本崇司とともに残留宣言しています。
11月14日に西川龍馬がFA権を行使することが報道されました。パ・リーグ球団への移籍を希望していると見込まれていましたが、22日にオリックスが西川龍馬を獲得したことが明らかになりました。
【2023プロ野球】横浜のFA取得選手の一覧
2023年に新たにFA権を取得する横浜DeNAベイスターズの選手は以下のとおりです。
- 戸柱 恭孝 →FA熟考・ホークスが興味
- 柴田 竜拓 →残留濃厚
- 今永 昇太 →ポスティング容認報道
- 石田 健大 →FA権行使→残留
- 西浦 直亨
現在FA権を保有しているのは以下の選手です。
- 伊藤 光 →残留
- 藤田 一也 →引退表明
- 大田 泰示 →残留(5000万円)
- 宮﨑 敏郎 →残留(2億円)
- 桑原 将志
この内FA移籍の可能性が報道されているのは、石田健大と戸柱恭孝です。
石田健大は2022年の契約更改で複数年契約を辞退し、単年契約を結んでいます。
他球団にとっては貴重な左の先発として注目すべき存在です。
実際に11月14日に石田健大がFA権を行使するとの報道がありました。
戸柱恭孝も、捕手が不足している他球団にとっては優良案件となるでしょう。
石田健大と戸柱恭孝に対してはソフトバンクホークスが調査しているとの報道も。
今永昇太はWBCでメジャーリーグからの注目が高まり、海外FA取得を待たずポスティングによる移籍の可能性が取り沙汰される選手の一人です。
藤田一也は今シーズン限りでの引退を表明しています。
【2023プロ野球】巨人のFA取得選手の一覧
2023年に新たにFA権を取得する巨人(読売ジャイアンツ)の選手は0人です。
現在FA権を保有しているのは以下の選手です。
- 菅野 智之
- 坂本 勇人
- 丸 佳浩 →残留宣言
- 中田 翔 →FA権は行使せず、自由契約で退団・中日が獲得
- 小林 誠司
- 三上 朋也 →戦力外、オイシックス新潟に入団
- 鍵谷 陽平 →戦力外、日本ハムが育成で獲得
- 中島 宏之 →戦力外、中日が獲得
- 松田 宣浩 →引退表明
- 長野 久義
この内FA移籍の可能性が報道されているのは、中田翔・丸佳浩・小林誠司です。
中田翔は2023年終盤に坂本勇人が三塁、岡本和真が一塁に定着したことなどから出場機会が減少。また、複数年契約ながら本人が次年契約を破棄することも可能なオプトアウトが判明しています。
出場機会を求めてFA権を行使するのではと見られていましたが、11月15日にFA権行使はせず、オプトアウトによる退団(自由契約)が報道されています。
丸佳浩は広島から巨人へFA移籍してきましたが、2023年は契約最終年となります。原監督が退任したため再度FA宣言するのではないかと去就が注目されていましたが、10月24日に残留宣言したことが報道されています。
また、小林誠司も複数年契約の最終年で、大城卓三の好調もあり2023年には出場機会が激減。原監督と不仲と噂があり数年前からトレードやFAが引き続き取り沙汰されています。
ただし、2024年からは現役時代を共にした阿部慎之助が新監督になることや、出場機会がないものの1軍にフル帯同したこともあり、残留することとなりました。
なお、三上朋也と中島宏之と鍵谷陽平は構想外となり、松田宣浩は今シーズン限りでの引退表明をしています。
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【2023プロ野球】ヤクルトのFA取得選手の一覧
2023年に新たにFA権を取得する東京ヤクルトスワローズの選手は以下のとおりです。
- 田口 麗斗 →残留
現在FA権を保有しているのは以下の選手です。
- 青木 宣親
- 石川 雅規
- 川端 慎吾
- 荒木 貴裕 →引退表明
- 石山 泰稚
- 山田 哲人
この内FA移籍の可能性が報道されているのは、田口麗斗です。
田口麗斗は巨人時代を含め先発・リリーフでの経験豊富な投手で、キャラも明るく他の選手を鼓舞したりと積極的にチームに貢献しています。
残留が報道されましたが、将来的にFA宣言すれば獲得希望する球団が出る可能性が高いです。
荒木貴裕は今シーズン限りでの引退表明をしています。
【2023プロ野球】中日のFA取得選手の一覧
2023年に新たにFA権を取得する中日ドラゴンズの選手は以下のとおりです。
- 田島 慎二(海外FA)
- 岡田 俊哉 →育成契約
- 福谷 浩司
- ダヤン・ビシエド
現在FA権を保有しているのは以下の選手です。
- 大野 雄大 →残留(3億円)
- 涌井 秀章
- 祖父江 大輔
- 高橋 周平
- 谷元 圭介 →引退表明
- 堂上 直倫 →引退表明
- 加藤 翔平
- 後藤 駿太
- 大島 洋平
- 松葉 貴大
谷元圭介と堂上直倫は、今シーズン限りでの引退を表明しています。
エースである大野雄大や主力の高橋周平が名を連ねているものの、2023年度は両者とも不本意なシーズンとなっており、仮にFA宣言したとしても苦戦する可能性は高いです。
FA宣言した場合に注目されそうなのは福谷浩司や祖父江大輔でしょうか。
【2023プロ野球】オリックスのFA取得選手の一覧
2023年に新たにFA権を取得する見込みのオリックス・バファローズの選手は以下のとおりです。
- 山﨑 福也 →FA権行使、日本ハムへ移籍
- 若月 健矢 →残留宣言
- 大城 滉二
- 小田 裕也
現在FA権を保有しているのは以下の選手です。
- Tー岡田
- 比嘉 幹貴
- 安達 了一
若月健矢は、シーズン途中に異例の残留宣言を行い話題になりました。
日本シリーズ終了後、山﨑福也がFA権行使するとの報道がありました。
優秀な先発投手が多数ひしめくオリックスの中でも、山﨑福也は安定した活躍を見せました。
他球団であれば第一エース級の活躍が期待できる他、セリーグ(特にヤクルト)にFA移籍すれば得意なバッティングが好きなだけできるのでは、とファンが一方的に盛り上がっている面はあります。
横浜DeNAベイスターズ・福岡ソフトバンクホークス・読売ジャイアンツが山﨑福也の調査に乗り出したとの報道もありましたが、11月25日に北海道日本ハムファイターズへの移籍を決断したと報道されました。
【2023プロ野球】ソフトバンクのFA取得選手の一覧
2023年に新たにFA権を取得する見込みの福岡ソフトバンクホークスの選手は以下のとおりです。
- 武田翔太
- 東浜巨
現在FA権を保有しているのは以下の選手です。
- 森 唯斗 →構想外、横浜が獲得
- 和田 毅
- 嘉弥真 新也 →構想外、ヤクルトが獲得
- 中村 晃
- 柳田 悠岐
- 今宮 健太
いずれも長年ホークスを支える功労者であり、球団側もそれなりの年俸を提示するでしょう。
特に柳田悠岐や今宮健太は、ほぼ生涯契約とも言える長期契約を結んでおり、FA宣言の可能性はゼロに近いです。
むしろホークスがどんな選手をFAで獲得するかに注目です。
また、7年連続50試合登板などチームに貢献してきた森唯斗が構想外との報道があります。
【2023プロ野球】ロッテのFA取得選手の一覧
2023年に新たにFA権を取得する見込みの千葉ロッテマリーンズの選手は以下のとおりです。
- 田村 龍弘(海外FA) →FA権行使の上残留
現在FA権を保有しているのは以下の選手です。
- 石川 歩 →育成契約
- 唐川 侑己
- 荻野 貴司
- 三木 亮 →引退
- 角中 勝也
- 岡 大海 →残留
田村龍弘は2022年にもFA宣言の可能性について報道がありました。引き続き注目されていましたが、11月9日にFA権行使の上ロッテに残留することが発表されました。
ロッテでは、現楽天の鈴木大地がFA移籍した際に、多数の誹謗中傷が届く事態が発生しており、今後もファンによるFAに関するトラブルが予想されます。
【2023プロ野球】楽天のFA取得選手の一覧
2023年に新たにFA権を取得する見込みの東北楽天ゴールデンイーグルスの選手は以下のとおりです。
- 鈴木 大地(海外FA)
- 茂木 栄五郎 →残留
現在FA権を保有しているのは以下の選手です。
- 田中 将大
- 松井 裕樹 →海外FA権行使報道、横浜が調査
- 岸 孝之
- 炭谷 銀仁朗 →構想外、西武が獲得
- 塩見 貴洋 →構想外
- 銀次 →引退
- 西川 遥輝 →構想外・ヤクルトが獲得
- 岡島 豪郎
- 浅村 栄斗
- 辛島 航
- 島内 宏明
- 則本 昂大
楽天で注目されるFA候補者として茂木栄五郎が挙げられます。2023年は絶不調で10月8日までわずか8試合出場。
新天地での再起をかけてFA宣言の可能性はあります。
また松井裕樹は海外FAを行使するとの報道がありました。すでに代理人をつけ、メジャー挑戦を視野に入れています。
松井裕樹は神奈川出身でもあり、横浜DeNAベイスターズが調査に乗り出したとの報道もあります。
西川遥輝、塩見貴洋、炭谷銀仁朗が来季構想外との情報が出ています。
【2023プロ野球】西武のFA取得選手の一覧
2023年に新たにFA権を取得する見込みの埼玉西武ライオンズの選手は以下のとおりです。
- 山川 穂高 →FA権行使報道・ホークスが調査
- 平井 克典 →FA権行使の上残留
- 源田 壮亮
現在FA権を保有しているのは以下の選手です。
- 中村 剛也
- 栗山 巧
- 金子 侑司
シーズン途中に不倫・性的暴行問題を起こした山川穂高の去就は、2023年FA市場で最も注目されているといっても過言ではありません。
シーズンが終了し対外試合へ派遣されることが決まったことから、現役続行の意思は強くFA宣言の可能性もゼロではありません(同じくらい自由契約の可能性もあります)。
ただ、コンプライアンスの厳しい昨今、山川穂高を迎える球団があるのかどうかは疑問が残ります。
また、リリーバーの平井克典も2022年のオフに複数年契約を固辞しており、動向が気になるところです。11月9日にFA権行使が発表されました。
「球団とゆっくり話し合う」ことを目的としており、移籍ではなく残留を基本線としているようです。球団も宣言残留を認める方針です。
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【2023プロ野球】日本ハムのFA取得選手の一覧
2023年に新たにFA権を取得する見込みの北海道日本ハムファイターズの選手は以下のとおりです。
- 加藤 貴之 →残留
現在FA権を保有しているのは以下の選手です。
- 宮西 尚生 →残留(5000万円+出来高)
- 中島 卓也 →残留表明
- 木村 文紀 →引退表明
主力先発の加藤貴之のFA取得が確定しています。登板試合で援護点に恵まれない傾向もあり、勝利数を求めるならFA移籍も視野に入れているとみられます。
今回はFA権行使せず残留となりましたが、引き続き去就の気になる選手です。
木村文紀が今シーズン限りでの引退表明をしています。
日本ハムは2021年にFA取得していた西川遥輝・大田泰示・秋吉亮をノンテンダーとして事実上解雇した経歴もあり、現在のFA取得者が次なる対象になるかどうかも気になりますね。
【2023プロ野球】ポスティング移籍予想選手の一覧
海外FA取得を待たずにポスティング制度によるメジャーリーグ挑戦が予想される選手をまとめました。
ポスティング制度は、
・海外FA権未取得の選手が海外移籍を希望
・球団が移籍を容認しNPBに通知
というステップを経ることで使用でき、2022年には藤浪晋太郎や吉田正尚が使用してメジャー移籍しています。
【球団がポスティングを容認した選手】
- 今永昇太
- 山本由伸
- 上沢直之
上沢直之については日本ハム球団がポスティングを認めたとの報道があり、期日が到来次第交渉開始となります。
今永昇太と山本由伸はWBCで注目を浴びており、メジャースカウトが多数2名の視察に来ていました。
実際に日本シリーズ終了後、山本由伸のポスティングを球団が承認したとの報道があり、追って11月11日には今永昇太のポスティングが容認されたとの報道がありました。
仮に山本由伸と今永昇太のポスティングが成立した場合、大谷翔平クラスの高額年俸を勝ち取る可能性が高いです。
彼らと比較して上沢直之のメジャーでの評価は未知数で、交渉に苦労するでしょう。
【ポスティングが容認されなかった選手】
- 髙橋 光成
西武の髙橋光成もポスティングを希望していましたが、球団が容認せず残留することとなりました。
WBCで注目された佐々木朗希、戸郷翔征、髙橋宏斗、宮城大弥はポスティング利用を表明していませんが、同じく球団が許可しない可能性が高いです。
また、岡本和真についてはポスティング行使の噂を球団が否定しており、巨人はポスティングによる海外移籍を基本的に認めていないことが判明しました。