お家の中で汚れて困るポイントの一つ「換気扇」。
年末大掃除にまとめて掃除しようとしても、油汚れがたくさんついているので、換気扇だけで1日かかってしまう…なんてことはありませんか?
今回は換気扇の掃除に効果的な洗剤の種類を紹介します。
また、油汚れに良いといわれる重曹なども換気扇の掃除に適しているかどうか調べました。
日ごろから換気扇を綺麗に掃除して、大掃除はラクしちゃいましょう。
換気扇の掃除に適した洗剤の種類は?
換気扇はトイレ・お風呂・台所についていますが、洗剤が必要なのはキッチンの換気扇です。
トイレとお風呂の換気扇はホコリが溜まるだけなので、掃除機や水洗い・雑巾でも掃除できます。
一方、キッチンでは油を使うので当然油汚れが溜まります。ホコリと油が混ざってガンコな汚れになるので、水では到底落ちなくなってしまいます。
換気扇にはシロッコファン式、金網式、プロペラ式と様々な形状がありますが、形状によって使用する洗剤の種類を変える必要はありません。
ただ、掃除用具は雑巾やブラシなど、形状によって使いやすいものを合わせるのがいいでしょう。
換気扇の掃除にはアルカリ性洗剤!
換気扇の油汚れがヤバい!とにかく早くキレイに掃除したい!
換気扇の汚れの主な成分は油汚れ。油汚れはほとんどが酸性の汚れなので、酸性の反対であるアルカリ性の洗剤を使うことで、汚れが落ちやすくなります。
一般的に販売されているキッチン用の洗剤はアルカリ性が多いのですが、成分表をチェックしてアルカリ性と表示されている洗剤を選びましょう。
特に換気扇の油汚れを放置しすぎて黒くギトギトになってしまった、という場合は業務用のアルカリ性の洗剤が効果を発揮します。
アルカリ性の洗剤での掃除の方法はとても簡単。スプレータイプになっている洗剤が多いので、換気扇の汚れにまんべんなくスプレーし、少しおいてから雑巾やブラシでこすり落とすだけです。
ただ、アルカリ性洗剤を使用するときは次の点に注意してください。
●換気扇の素材を痛める恐れがある
アルカリ性の洗剤は刺激が強いので、換気扇の塗装や表面の素材がはげたり、変色したりする場合があります。
掃除をする前に換気扇の裏側など目立たない部分で少量の洗剤を試してから、掃除を始めましょう。
●手荒れの原因になる
刺激が強いアルカリ性の洗剤は手の皮膚を傷める原因にもなります。
アルカリ性の洗剤で換気扇を掃除するときは必ずゴム手袋をして、掃除の後は手をよく水洗いしハンドクリームで保護してください。
特に、「業務用」と表示のある洗剤は洗浄力が強く重宝しますが、その分刺激も強いので十分に注意してくださいね。
掃除中は、換気も忘れずに。
換気扇の掃除に中性洗剤は効果ある?
手荒れが不安で、刺激の強い洗剤は使いにくい…!
普段あまり料理をしないから換気扇が汚れてないよ!
換気扇が汚れるのが嫌だからこまめに掃除をしたい!
こんな場合は、中性洗剤を使用して換気扇を掃除するのがおススメです。
中性洗剤はその名の通り「中性」で、アルカリ性より酸性に近い分洗浄力では劣りますが、あまりにもギトギトの油汚れでない限り十分に換気扇を綺麗にすることはできます。
換気扇のギトギトの油汚れをいったんアルカリ性の洗剤で落としたあと、3か月に1回程度のペースで中性洗剤で掃除するようにすると、キレイな換気扇をキープできますよ。
中性洗剤で換気扇を掃除する場合のおすすめの方法は、つけ置き洗いです。
バケツにぬるま湯で中性洗剤を溶かし、しばらく換気扇をつけ置きすることで汚れを浮き上がらせて落としやすくします。
仕上げは中性洗剤を溶かしたお湯をスポンジで泡立ててこすり洗いしましょう。
換気扇の掃除に洗剤以外は使えないの?
私、自然派だから合成洗剤使いたくないの!
そんな場合には、自然由来の成分である重曹やセスキ炭酸ソーダも換気扇の掃除に役立ちます。
近年認知度も上がってきた「ナチュラル・クリーニング」に欠かせない重曹やセスキ炭酸ソーダもアルカリ性の成分なので、酸性汚れである換気扇の油汚れを落とせるんです。価格が安いのもうれしいですね。
見かけがよく似た重曹とセスキ炭酸ソーダですが、特徴や使い方が少し異なるのでそれぞれのアイテムの使用方法をよく確認しましょう。
重曹で換気扇の掃除をする方法
重曹はセスキ炭酸ソーダにくらべて洗浄力は劣りますが、研磨力はセスキ炭酸ソーダより優れています。
粉末のままでも、ぬるま湯に溶かして液体にしても使用可能です。
粉末のまま使う場合は、換気扇を水でぬらさずに全体に重曹をふりかけ、2時間そのまま置いておきます。そのあと使い古した歯ブラシなどでこすると汚れが落ちやすくなります。
掃除の後は粉末が残らないようよく払い落したり拭き取ったりしてください。
万一、換気扇の通電する部分に重曹の粉が掃除しきれず残ってしまうと、故障や不具合の原因になります。
この方法は、換気扇以外にも水洗いできない物全般の掃除に適しています。
ぬるま湯で溶かす場合は、スプレーボトルに入れておくのが便利です。
台所全般の油汚れにサッと使えてとても重宝しますよ。
また、重曹を溶かす水を極端に少なくして重曹を練る「重曹ペースト」という方法もあります。
重曹2:水1の割合で、お団子状の重曹ペーストを作って換気扇のガンコな油汚れに直接塗り込んで、ブラシでこするとキレイに掃除できます。
セスキ炭酸ソーダで換気扇の掃除をする方法
セスキ炭酸ソーダもまたアルカリ性の素材です。重曹より洗浄力に優れていて、水に溶かすこともできます。
お湯に溶かすとよりアルカリ性が強くなります。
セスキ炭酸ソーダも重曹と同じ方法で、粉末のまま掃除に使うこともできます。
ちなみにセスキ炭酸ソーダの粉末はベッドやソファなど「水洗いできない布製品」の汚れを落とすのにも使えます。
粉末をふりかけて2時間おき、掃除機で吸うだけです。
また、セスキ炭酸ソーダをぬるま湯で溶かす場合も、重曹と同じ方法です。
加えて、重曹にできなくてセスキ炭酸ソーダにできることとして「煮沸」による掃除があります。
水200mlに対し15gのセスキ炭酸ソーダを混ぜて、鍋で沸騰させると超強力なアルカリ性洗剤のできあがり。換気扇の部品の油汚れを落とすほか、ガスコンロの五徳や鍋自体に油汚れがついている場合に便利です。
換気扇の掃除にクエン酸は効果ある?
ところで、ナチュラル・クリーニングの素材としてもう一つ欠かせないものがありますよね。
それはクエン酸です。
クエン酸自体は酸性なので、換気扇などの油汚れの掃除には向いていません。
クエン酸はアルカリ性の汚れである水アカを掃除するのに適しています。
しかし、重曹やセスキ炭酸ソーダで換気扇を掃除した後、クエン酸を溶いた水を含ませた布で拭き取ると、白く残った成分を中和してキレイに取り除いてくれます。
換気扇の掃除にはどんな洗剤?まとめ
換気扇の掃除に適しているのは「アルカリ性」の洗剤であることがわかりました。
合成洗剤はもちろん、天然素材が基になっている重曹やセスキ炭酸ソーダも換気扇の掃除に効果があります。
年末の大掃除で一気に片づける派も、日々こまめにお掃除派も、汚れに対してどんな洗剤が向いているかきちんとチェックすることで、効率的にお掃除ができます。
ぜひ役立てていただけると嬉しいです。